病院やおうちで気づいたら
中高齢のワンちゃんで
- 「水をがぶがぶ飲み、尿が増えた」
- 「健診で『血糖値が高い』と言われた」
という場合、糖尿病の可能性があります。
アイの、ひとこと
アイの、ひとこと
中高齢のワンちゃんに多い、血液中の糖分がうまく細胞に取り込めなくなる病気です。
どんな病気?
膵臓から出る「インスリン」というホルモンが足りなくなったり、うまく働かなくなったりする病気です。インスリンがないと、血液中の糖分(エネルギー)を細胞が吸収できず、血糖値が異常に高い状態が続きます。体は常にエネルギー不足となり、全身の臓器に少しずつ負担がかかっていきます。
気づきのサイン(初期症状)
- 水をがぶがぶ飲む・おしっこの量が急激に増える
- 食欲が旺盛でよく食べるのに、少しずつ痩せてくる
- 毛づやが悪くなる、毛がパサパサになる
- 進行すると、目が白く濁る・物にぶつかるようになる白内障について
- さらに進行すると、食欲が落ちてぐったりする
かかりやすい子・特徴
- 中高齢の犬(特に7歳以上のシニア期から多く見られます)
- 避妊手術をしていないメスのワンちゃんに多い傾向があります
- 肥満気味(少しぽっちゃりしている)の子
診断に必要な検査
血液検査
血液中の糖分(血糖値)が高い状態が続いていないか調べます。
尿検査
おしっこの中に糖が漏れ出ていないか、ケトン体という危険な物質が出ていないかを確認します。
フルクトサミン検査
ストレスによる一時的な血糖値の上昇と区別するため、過去数週間の血糖値の平均を調べます。
治療の柱
インスリン療法(注射)
不足しているインスリンを注射で補い、血糖値を安定させます。ワンちゃんの場合は、基本的に生涯にわたる治療になります。
食事療法
糖質の吸収を穏やかにする専用のごはんに切り替え、食後の血糖値の急上昇を抑えます。
避妊手術
発情周期に伴うホルモンの変化がインスリンの効きを悪くするため、未避妊のメスの場合は手術を行うことがあります。
費用について
1年間にかかる診療費の目安(犬・中央値・品種による幅)
約15.5万円〜19万円/年
出典:『アニコム家庭どうぶつ白書2025』より
この金額の見方
- ・保険で戻ってくる分を差し引く前の、動物病院に支払う診療費そのものの金額です(ペット保険に入っている場合、実際の自己負担はこれより軽くなることがあります)。
- ・アニコム損保に加入している犬の診療費データ(通院・入院・手術を含む)の集計です。
- ・中央値=ちょうど真ん中にあたる子の金額。高額な少数例に引っ張られにくい、実感に近い目安です。
- ・金額の幅は、人気4品種それぞれの中央値の最小〜最大です。品種や進行度で大きく変わります。
この目安にはインスリンの量が安定したあとの子も含まれ、血糖値が安定するまでの通院や検査が集中する初期は、これより手厚くかかることがあります。長く付き合っていく病気だからこそ、無理なく続けられる通院の範囲を主治医と話し合いましょう。ペット保険に加入している場合は対象になることも多いため、あわせて確認してみてください。
これからの見通し
毎日のインスリン注射と食事で血糖値をコントロールできれば、これまで通り穏やかな生活を送ることができます。生涯のお付き合いになる病気ですが、ワンちゃんの体調やご家庭のペースに合わせた無理のない治療計画を立てることが大切です。
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※ 本ページは病気の基本を知るための一般的な情報です。診断・治療方針は必ず獣医師にご相談ください。