の基本情報

犬の白内障

監修:あき(獣医師)公開 2026.06.19

おうちでこの症状を見たら

中高齢のワンちゃんで

  • 目が白く濁ってきた
  • 家具や段差にぶつかる

という場合、白内障の可能性があります。

アイの、ひとこと

目の中のレンズが白く濁り、少しずつ視力が落ちていく病気です。

どんな病気?

目の中にある「水晶体」というカメラのレンズの役割をする部分が、白く濁ってしまう病気です。濁りが強くなると光が通りにくくなり、視力が少しずつ落ちていきます。一度白く濁った部分は、お薬で元の透明な状態に戻すことはできません。なお、シニア期に目が薄く青白く見えるのは、加齢による「核硬化症(かくこうかしょう)」という別の変化であることも多く、こちらは視力にほとんど影響しません。本当の白内障かどうかは、動物病院の検査で見分けられます。

気づきのサイン(初期症状)

  • 目の黒目の部分が奥の方から白く濁って見える
  • 暗い場所や夜の散歩を嫌がる・怖がるようになる
  • ちょっとした段差につまずいたり、家具にぶつかったりする
  • 音のする方向を過剰に気にするようになる

かかりやすい子・特徴

  • 中高齢の犬(加齢によって少しずつ進行することが多いです)
  • 遺伝的な要因を持つ犬種(トイ・プードル、柴犬、アメリカン・コッカー・スパニエルなど)
  • 糖尿病など、別の病気が原因で併発している子

診断に必要な検査

スリットランプ検査(細隙灯顕微鏡検査)

特殊な光を当てて、レンズの濁り具合や進行度を詳しく調べます。

眼圧検査

緑内障などの他の目の病気を併発していないかを確認します。

超音波(エコー)検査・網膜電位図(ERG)

手術を行う場合などに、目の奥の神経(網膜)が正常に働いているかを調べます。

治療の柱

外科手術

眼科の専門施設で濁ったレンズを取り除き、人工のレンズを入れることで視力の回復を目指します。

点眼治療(目薬)

濁りを透明に戻すことはできませんが、進行を遅らせたり、目の中の炎症を抑えたりするために使います。

生活環境の調整

家具の配置を変えない、危険な場所にクッションを置くなど、見えにくさを補う工夫をして生活を支えます。

費用について

1年間にかかる診療費の目安(犬・中央値・品種による幅)

約1.6万円〜3.8万円/年

出典:『アニコム家庭どうぶつ白書2025』より

この金額の見方
  • ・保険で戻ってくる分を差し引く前の、動物病院に支払う診療費そのものの金額です(ペット保険に入っている場合、実際の自己負担はこれより軽くなることがあります)。
  • ・アニコム損保に加入しているの診療費データ(通院・入院・手術を含む)の集計です。
  • ・中央値=ちょうど真ん中にあたる子の金額。高額な少数例に引っ張られにくい、実感に近い目安です。
  • 金額の幅は、人気9品種それぞれの中央値の最小〜最大です。品種や進行度で大きく変わります

この目安は点眼薬による内科治療が中心の金額で、眼科専門医による外科手術を選択する場合は大きく上回ります。ワンちゃんの負担やご家庭の方針も含め、無理のない範囲を主治医と話し合いましょう。ペット保険に加入している場合は対象になることも多いため、確認してみてください。

これからの見通し

一度進んだ濁りはお薬では戻りませんが、ワンちゃんは嗅覚や聴覚が優れているため、環境を整えれば目が見えにくくても穏やかに生活できます。手術で視力を回復する選択肢も含め、愛犬とご家庭のペースに合った無理のないケアを見つけていくことが大切です。

あとでマイページからいつでも見返せます

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犬の白内障のケアを akiaia で記録する

食欲・体重・血液値の変化を、1 日 1 件で記録できます。診察室モードで主治医にそのまま見せられます。

※ 本ページは病気の基本を知るための一般的な情報です。診断・治療方針は必ず獣医師にご相談ください。