の基本情報

犬の緑内障

監修:あき(獣医師)公開 2026.06.22

おうちでこの症状を見たら

  • 白目が赤く充血している
  • 痛そうに目をこすっている

という場合、数日で視力を失うこともある緑内障の可能性があります。

アイの、ひとこと

目の中の圧力が高くなり、強い痛みとともに視神経がダメージを受けてしまう緊急性の高い病気です。

どんな病気?

目の中には栄養を運ぶための水分(眼房水)が循環していますが、その出口が詰まることで水が溜まり、目の中の圧力(眼圧)が異常に高くなってしまう病気です。眼圧が高くなると、目の奥にある視神経が圧迫され、強い痛みが出たり、数日のうちに視力を失ってしまうこともあるため、一刻も早い治療が必要です。

気づきのサイン(初期症状)

  • 白目が赤く充血している
  • 痛みのために目をしょぼしょぼさせたり、前足でこすったりする
  • 目の表面(黒目の部分)が青白く濁って見える
  • 元気がなくなり、ごはんを食べなくなる(目の痛みが原因です)
  • (進行すると)目が大きく膨らんで、飛び出しているように見える

かかりやすい子・特徴

  • 柴犬、アメリカン・コッカー・スパニエル、シー・ズーなどの犬種(生まれつき水の出口が狭い傾向があります)
  • 中高齢の犬
  • 白内障やぶどう膜炎など、他の目の病気を持っている子(それらが引き金になることがあります)白内障について

診断に必要な検査

眼圧検査

特殊な機械を目に軽く当てて、目の中の圧力(眼圧)が異常に高くなっていないかを測ります。

スリットランプ検査(細隙灯顕微鏡検査)

目に光を当てて、目の中の水の出口の様子や、内部に炎症が起きていないかを詳しく調べます。

眼底検査

目の奥にある視神経や網膜が、どのくらいダメージを受けているかを確認します。

治療の柱

投薬治療(点眼薬・飲み薬)

眼圧を下げる目薬や、目の中の水分を減らすお薬を使い、まずは緊急的に眼圧を下げることを目指します。

外科手術(視力がある場合)

眼科の専門施設にて、目の中の水を抜く通り道を作ったり、水を作る組織の働きをレーザーで抑えたりする手術を行います。

外科手術(視力を失っている場合)

強い痛みから解放してあげることを最優先に、義眼を入れる手術や眼球を摘出する手術を行うことがあります。

費用について

費用は、点眼薬を中心とした内科治療で進めるか、眼科専門医による外科手術(レーザー治療や義眼の手術など)を行うかによって大きく変わります。また、手術後も継続的なお薬や定期的な眼圧チェックが必要になることが多いです。まずは治療計画とあわせて費用の目安を相談すると安心です。ご家庭のペースも含めて、無理なく続けられる範囲を主治医と話し合いましょう。ペット保険に加入している場合は対象になることも多いため、あわせて確認してみてください。

これからの見通し

進行が非常に早く、一度失われた視神経や視力は元には戻りません。また、片方の目で発症すると、もう片方の目にも続いて起こることが多い(多くは1年以内)ため、健康なほうの目にも予防的な点眼を行い、できるだけ発症を遅らせていくことが大切です。早期に眼圧を下げて視力を長持ちさせたり、視力が失われた後でも手術で痛みを取り除いてあげることで、ワンちゃんは優れた嗅覚や聴覚を頼りに穏やかな生活を取り戻すことができます。

タイプについて

犬の緑内障には、生まれつき目の中の水の出口に異常がある「原発性緑内障」と、白内障や腫瘍など他の目の病気が原因で引き起こされる「続発性緑内障」の2つのタイプがあります。どちらのタイプかによって治療のアプローチやもう片方の目への影響が変わるため、まずは原因を見極めることが治療の第一歩になります。

あとでマイページからいつでも見返せます

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食欲・体重・血液値の変化を、1 日 1 件で記録できます。診察室モードで主治医にそのまま見せられます。

※ 本ページは病気の基本を知るための一般的な情報です。診断・治療方針は必ず獣医師にご相談ください。