病院やおうちで気づいたら
草むらや山に入ることが多いワンちゃんで
- 「急にぐったりして熱が下がらない」
- 「診察で『血小板が減っている』と言われた」
という場合、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)の可能性があります。
アイの、ひとこと
アイの、ひとこと
マダニに噛まれることでウイルスに感染し、発症すると急激に体調が悪化する、人にもうつる危険な病気です。
どんな病気?
マダニが持っている「SFTSウイルス」に感染することで、体を守る白血球や血小板が極端に減ってしまう病気です。犬の場合は感染しても症状が出ないケースも多いものの、ひとたび発症すると非常に進行が早く、数日で命に関わることもある緊急性の高い病気です。また、感染した犬の唾液や排泄物などを通じて人へ感染した事例も報告されているため、看病の際は厳重な注意が必要です。
気づきのサイン(初期症状)
- 山や草むらに入った、またはマダニがついていたことがある
- 突然ぐったりして動かない、ごはんを全く食べない
- 高熱が出て、体が熱く感じる(40度を超えることもあります)
- 吐く回数が増える、下痢をする
- 進行すると、白目や皮膚が黄色っぽくなる(黄疸のサインです)
かかりやすい子・特徴
- お散歩で草むらや山、河川敷など、自然の多い場所に入るワンちゃん
- 定期的なマダニ予防薬を使用していないワンちゃん
- 西日本(九州・中国・四国地方など)に住んでいるワンちゃん
- マダニが活発に動く春から秋にかけて多く見られます
予防法について
お散歩でのマダニとの接触を完全にゼロにするのは難しいため、毎月のマダニ予防薬(食べるお薬や背中に垂らすお薬)を正しく使うことで、感染のリスクを大きく減らすことができます。
診断に必要な検査
血液検査
ウイルスによって白血球や、血を止める役割の血小板が極端に減っていないか、肝臓などにダメージがないかを調べます。
ウイルス検査(PCR検査など)
血液や便などを外部の検査機関に送り、SFTSウイルスの遺伝子があるかを詳しく調べて確定診断します。
治療の柱
対症療法(点滴)
ウイルスに対する直接的なお薬がないため、点滴で脱水を防いだり栄養を補ったりして、ウイルスと戦うための体力を集中的に支えます。
投薬治療(抗生物質・吐き気止めなど)
免疫が落ちて他の細菌に感染するのを防いだり、激しい吐き気や下痢などの症状を和らげたりするお薬を使います。
費用について
費用は、数日間の入院による集中的な点滴治療や、外部機関でのウイルス検査を行うかどうかによって大きく変わります。一刻を争う緊急事態ですが、まずは治療計画とあわせて費用の目安を相談すると安心です。ペット保険に加入している場合は対象になることも多いため、あわせて確認してみてください。
これからの見通し
猫に比べると生存率は高い傾向にあり、多くは症状が出ずに済みますが、発症した場合は命に関わることもある厳しい病気です。早期に治療を開始し、ウイルスが体から抜け切るまでの間を乗り越えることができれば回復に向かいます。人にもうつる危険があるため、獣医師の指導のもと、唾液や排泄物の扱いに十分注意して感染対策をしながらケアを進めることが大切です。
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※ 本ページは病気の基本を知るための一般的な情報です。診断・治療方針は必ず獣医師にご相談ください。