おうちでこの症状を見たら
ワクチンをまだ打ち終えていない子犬で
- 「激しく何度も吐いている」
- 「トマトケチャップのような血便が出た」
という場合、パルボウイルス感染症の可能性があります。
アイの、ひとこと
アイの、ひとこと
ワクチンを打っていない子犬に多い、激しい嘔吐と血便を引き起こす非常に感染力の強い病気です。
どんな病気?
犬パルボウイルスが体の中に入り込み、胃腸の粘膜などを破壊してしまう病気です。感染力が非常に強く、ウイルスは環境中でも長期間生き続けるため、汚染された場所や物を介してうつることもあります。激しい嘔吐や血便によって急激に体の水分が奪われる(重度の脱水)ため、数日で命に関わることもある緊急性の高い病気です。なお、人には感染しません。
気づきのサイン(初期症状)
- ぐったりして元気がない、ごはんを全く食べない
- 激しく何度も吐く、水も飲めない
- トマトケチャップのような、生臭い血便や水下痢が出る
- 熱が出ることがあり、進行すると体が冷たくなることがあります(※命に関わる危険なサインです)
かかりやすい子・特徴
- 免疫力の弱い子犬(特に生後数週〜数ヶ月)
- 混合ワクチンを打っていない、または打ち終わっていないワンちゃん
- ペットショップやブリーダー、譲渡会などからお迎えした直後に発症することが多い傾向があります
予防法について
適切な時期と回数の「混合ワクチン」を接種することで、ほぼ確実に感染を防ぐことができます。
診断に必要な検査
ウイルス検査(簡易キット)
便の中にパルボウイルスがいるかどうかを、院内の検査キットで素早く調べます。
血液検査
パルボウイルスの特徴である「白血球の極端な減少」が起きていないかや、脱水による全身へのダメージを確認します。
糞便検査
寄生虫など、下痢や嘔吐を引き起こす他の原因が隠れていないかを調べます。
治療の柱
輸液療法(点滴)
激しい嘔吐と下痢による命に関わる脱水を防ぐため、入院して集中的に水分や電解質を補い、体力を支える最も重要な治療です。
投薬治療(吐き気止め・抗生物質)
激しい吐き気を抑え、ウイルスによって荒れた腸から細菌が入り込むのを防ぐ(二次感染予防)ためにお薬を使います。
インターフェロン治療
ウイルスの増殖を抑え、ワンちゃん自身の免疫の働きを助ける目的で、お薬(インターフェロン)を使うことがあります。
費用について
費用は、入院による点滴治療の日数や、使用するお薬の量で大きく変わります。一刻を争う緊急事態ですが、まずは治療計画とあわせて費用の目安を相談すると安心です。パルボウイルス感染症はワクチンで予防できる病気のため、未接種での感染は保険会社によって補償の対象外となることがあります。事前に補償範囲を確認しておくと安心です。
これからの見通し
非常に進行が早く厳しい見通しになることも多い病気ですが、早期に入院して集中的な点滴や治療を行い、ウイルスが体から抜け切るまでの間を乗り越えることができれば、再び元気に走り回れる状態を取り戻すことができます。子犬の激しい嘔吐や血便は様子を見ず、一刻も早く動物病院で治療を始めることが何より大切です。
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※ 本ページは病気の基本を知るための一般的な情報です。診断・治療方針は必ず獣医師にご相談ください。