の基本情報

犬の皮膚の良性腫瘍

監修:あき(獣医師)公開 2026.07.22

おうちでこの症状を見たら

  • 皮膚にぽっこりとしたしこりがある
  • イボのようなふくらみがある

という場合、皮膚の良性腫瘍の可能性があります。

アイの、ひとこと

皮膚や皮膚の下にできる、別の場所に転移しない「おとなしい」しこりの総称です。

どんな病気?

犬の皮膚にできる腫瘍(しこり)のうち、周りの組織を壊したり他の臓器に転移したりしない「おとなしい」ものを指します。脂肪の塊である「脂肪腫」や、イボのような「乳頭腫」などが代表的です。ただし、見た目や触り心地だけで悪性の腫瘍(がん)と見分けることはできません。特に「肥満細胞腫」という悪性の腫瘍は、脂肪腫のように柔らかく見えることがあり、自己判断は禁物です。まずは動物病院で細胞を調べ、「良性である」という確認をとることが何より大切です。

気づきのサイン(初期症状)

  • 皮膚にぽっこりとしたしこりやイボがある
  • しこりを触っても痛がらないことが多い
  • ゆっくりと時間をかけて少しずつ大きくなる
  • 表面の皮膚が赤くなったり破れたりすることは少ない
  • 急に大きくなったり、色が変わったり、出血したりする場合は要注意(別の病気の可能性)

かかりやすい子・特徴

  • 中高齢のワンちゃんでよく見られます
  • 脂肪腫は、レトリバーなどの大型犬やぽっちゃり体型のワンちゃんに多い傾向があります

診断に必要な検査

視診・触診

しこりの大きさ、硬さ、皮膚のどの深さにあるかを直接触って確認します。

細胞診(針生検)

しこりに細い針を刺して細胞を採り、悪性の細胞(がん)が隠れていないかを顕微鏡で調べます。

病理組織検査

しこり全体や一部を手術で切り取り、良性か悪性かを最終的に確定させます。

治療の柱

経過観察(様子を見る)

しこりが小さく、生活に支障がない場合は、定期的に大きさをチェックしながらそのままにしておくことがよくあります。

外科治療(手術)

しこりが大きくなって歩く邪魔になったり、ワンちゃんが気にして舐め壊してしまったりする場合は、手術で切り取ります。

費用について

費用は経過観察で定期的にチェックするか、手術で切り取る必要があるかによって大きく変わります。治療計画とあわせて事前にお見積もりを相談し、ご家庭の方針や無理のない範囲を含めて主治医と話し合いましょう。ペット保険に加入している場合は対象になることも多いため、あわせて確認してみてください。

これからの見通し

検査でしっかり良性だと確認できれば、他の場所に転移する心配はなく、これまで通り元気に普段の生活を送ることができます。ただし、そのまま様子を見る場合でも、急に大きくなったり色が赤く変わったりした場合は悪性の可能性もゼロではないため、しこりの変化は日頃からチェックしてあげてください。

タイプについて

一口に良性のしこりと言っても、できる原因や場所によっていくつか種類があります。代表的なものに、皮膚の下に脂肪が溜まってできる柔らかい「脂肪腫」と、皮膚の表面にカリフラワーのように盛り上がる「乳頭腫(イボ)」があります。原因や見た目が違うタイプですが、どちらも自己判断せず、まずは検査で確認することが大切です。

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※ 本ページは病気の基本を知るための一般的な情報です。診断・治療方針は必ず獣医師にご相談ください。