の基本情報

犬の子宮蓄膿症

監修:あき(獣医師)公開 2026.06.24

病院やおうちで気づいたら

未避妊のワンちゃんで

  • 膣から膿が出ている
  • 診察で『子宮に膿が溜まっている』と言われた

という場合、子宮蓄膿症の可能性があります。

アイの、ひとこと

未避妊のメスのワンちゃんに多い、子宮の中に細菌が感染して大量の膿が溜まる緊急性の高い病気です。

どんな病気?

発情の後のホルモン変化によって免疫力が落ちた子宮に、細菌が入り込んで感染し、大量の膿が溜まってしまう病気です。溜まった膿から出る毒素が全身に回るため、急激に体調が悪化します。放っておくと子宮が破裂したり、全身の臓器に深刻なダメージが及んで命に関わることもあるため、一刻も早い治療が必要です。

気づきのサイン(初期症状)

  • 水をがぶがぶ飲み、おしっこの量が急激に増える
  • 膣からドロドロとした膿や、血の混じった膿が出る(開放型の場合)
  • ごはんを食べなくなり、ぐったりして動かない
  • 吐く回数が増える、下痢をする
  • お腹がパンパンに膨らんでくる、触られるのを痛がる(膿が出ない閉鎖型の場合)

かかりやすい子・特徴

  • 避妊手術をしていない中高齢のメス犬(特に6歳以上から多く見られます)
  • 発情出血が終わってから、1〜2ヶ月後に発症しやすい傾向があります
  • 出産経験のない子や、長年出産していない子で多く見られます

診断に必要な検査

超音波(エコー)検査・レントゲン検査

腫れ上がった子宮の中に、液体(膿)が溜まっていないかを立体的に確認します。

血液検査

全身に炎症が広がっていないか、腎臓や肝臓にダメージが出ていないかなど、現在の状態を調べます。

膣からの分泌物検査

膣から出ている膿の中に細菌がいるか、どのような細菌かを調べます。

治療の柱

外科手術

全身に毒素が回るのを防ぐため、膿が溜まった子宮と卵巣を手術で速やかに取り除くことが、最も推奨される根本的な治療です。

輸液療法(点滴)と投薬

脱水を改善し、細菌の増殖や全身の炎症を抑え込むため、手術の前後を含めて点滴や抗生物質などを使います。

内科治療

高齢や持病でどうしても手術が難しい場合に、子宮の入り口を開いて膿を出しやすくするお薬などを使うことがありますが、再発するリスクがあります。

費用について

費用は、緊急の手術が必要になるか、手術前の全身状態を安定させるための点滴や入院期間によって大きく変わります。一刻を争うことも多い病気ですが、まずは治療計画とあわせて費用の目安を相談すると安心です。ご家庭のペースやワンちゃんの体力も含めて、無理のない範囲を主治医と話し合いましょう。ペット保険に加入している場合は対象になることも多いため、あわせて確認してみてください。

これからの見通し

急激に進行する病気ですが、全身の状態が悪化する前に手術で子宮を無事に取り除くことができれば、これまで通り元気に過ごせるようになります。一刻も早く状態を正確に調べ、ワンちゃんの命を守るための治療計画を立てることが大切です。

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※ 本ページは病気の基本を知るための一般的な情報です。診断・治療方針は必ず獣医師にご相談ください。