の基本情報

犬の椎間板ヘルニアIVDD

監修:あき(獣医師)公開 2026.06.20

動物病院で言われたら

  • 背骨(腰や首)のヘルニアの疑いがある
  • 背骨の神経が圧迫されている

と言われた場合、椎間板ヘルニア(IVDD)の可能性があります。

アイの、ひとこと

背骨をつなぐクッションが飛び出し、神経を圧迫して痛みや麻痺を引き起こす病気です。

どんな病気?

背骨の骨と骨の間には、クッションの役割をする「椎間板」があります。この椎間板が変形したり飛び出したりして、背骨の中を通る太い神経(脊髄)を圧迫してしまう病気です。首や腰など、起こる場所によって症状は異なりますが、強い痛みが出たり、足が動かせなくなったりします。

気づきのサイン(初期症状)

  • 抱っこしようとするとキャンと鳴いて痛がる
  • 背中を丸めて小刻みに震えている
  • 段差の上り下りやソファへのジャンプをためらう
  • 足を引きずって歩く、ふらつく
  • (進行すると)急に後ろ足が立たなくなる、おしっこが出せなくなる

かかりやすい子・特徴

  • ミニチュア・ダックスフンド、フレンチ・ブルドッグなどの胴長短足の犬種(若い年齢から急に発症しやすい傾向があります)
  • トイ・プードルや柴犬などの中高齢の犬(年齢とともにゆっくり進行することがあります)
  • 肥満気味で背骨に負担がかかっている子

診断に必要な検査

神経学的検査(反射検査)

足先の感覚や反射を調べ、神経がどのくらいダメージを受けているかを確認します。

レントゲン検査

背骨の並びや骨の異常を調べます(ただし、神経や椎間板自体はレントゲンには写りません)。

画像検査(MRIやCT)

全身麻酔をかけて、神経の圧迫の程度や、飛び出している正確な場所を立体的に詳しく調べます。

治療の柱

内科治療(安静と投薬)

痛み止めや炎症を抑えるお薬を使いながら、ケージの中で絶対安静にして神経の回復を待ちます。

外科手術

麻痺が出ている場合などに、神経を圧迫している椎間板の物質を手術で取り除き、圧迫を解除します。

リハビリテーション

手術後や内科治療と並行して、マッサージや歩行訓練などを少しずつ行い、機能の回復を助けます。

費用について

費用は、内科治療(お薬と安静)で進めるか、専門施設でのMRI検査や外科手術が必要になるかによって大きく変わります。また、術後のリハビリにも期間と費用がかかります。まずは治療計画とあわせて費用の目安を相談すると安心です。どこまで治療を行うかというご家庭の方針も含め、無理なく続けられる範囲を主治医と話し合いましょう。ペット保険に加入している場合は対象になることも多いため、確認してみてください。

これからの見通し

軽度の痛みであれば、お薬と安静で落ち着くこともあります。麻痺が出ている場合は、どれだけ早く対応できるかが回復への鍵になります。状態に合わせて治療を選び、再発を防ぐための体重管理や生活環境の工夫(滑りにくい床にするなど)を続けることが大切です。

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※ 本ページは病気の基本を知るための一般的な情報です。診断・治療方針は必ず獣医師にご相談ください。