動物病院で言われたら
中高齢のワンちゃんで
- 「腎臓の数値が少し高い」
- 「おしっこの色が薄い」
と言われた場合、慢性腎臓病の可能性があります。
アイの、ひとこと
アイの、ひとこと
中高齢のワンちゃんに多い、腎臓の働きがゆっくりと落ちていく病気です。
どんな病気?
腎臓は、体の中の老廃物を集めておしっことして外に出す、フィルターのような役割をしています。慢性腎臓病は、このフィルターの働きが長い時間をかけて少しずつ落ちていく病気です。一度失われた機能は元には戻りませんが、残された腎臓の負担を減らすことで進行を穏やかにできます。
気づきのサイン(初期症状)
- 初期は目立った症状が出にくい
- 水をがぶがぶ飲み、おしっこの量が増える
- 食欲が落ちてきている、ごはんを残すようになる
- 吐く回数が増える
- 毛づやが悪くなる、少しずつ痩せてくる
かかりやすい子・特徴
- 中高齢の犬(特にシニア期から多く見られます)
- 特定の犬種に強い偏りはなく、すべての犬種で発症する可能性があります
- 歯周病など、他の病気が引き金となって進行することがあります歯周病
診断に必要な検査
血液検査
血中の老廃物(クレアチニンやBUN、SDMAなど)が基準を超えていないか調べます。
尿検査
おしっこがしっかり濃縮されているか、タンパクが漏れ出ていないかを確認します。
画像検査
エコーやレントゲンで、腎臓の大きさや形に異常がないかを立体的に調べます。
血圧測定
腎臓病に伴って高血圧が起きていないかを確認します。
治療の柱
食事療法
腎臓の負担となるタンパク質やリンを調整した、専用のごはんに切り替えます。
投薬治療
血圧を下げたり、尿に漏れ出るタンパクを減らしたりして、腎臓を守るためのお薬を使います。
水分補給・輸液
脱水を防ぎ、体に溜まった老廃物を外に出すのを助けます。
費用について
1年間にかかる診療費の目安(犬・中央値・品種による幅)
約3.7万円〜7.9万円/年
出典:『アニコム家庭どうぶつ白書2025』より
この金額の見方
- ・保険で戻ってくる分を差し引く前の、動物病院に支払う診療費そのものの金額です(ペット保険に入っている場合、実際の自己負担はこれより軽くなることがあります)。
- ・アニコム損保に加入している犬の診療費データ(通院・入院・手術を含む)の集計です。
- ・中央値=ちょうど真ん中にあたる子の金額。高額な少数例に引っ張られにくい、実感に近い目安です。
- ・金額の幅は、人気6品種それぞれの中央値の最小〜最大です。品種や進行度で大きく変わります。
この目安の幅は品種によるもので、実際にはステージ(進行度)が進んでお薬や点滴(輸液)の頻度が増えるほど上がっていきます。長く付き合っていく病気だからこそ、ご家庭のペースも含めて無理なく続けられる通院の範囲を主治医と話し合いましょう。ペット保険に加入している場合は対象になることも多いため、あわせて確認してみてください。
これからの見通し
失われた腎臓の機能は元には戻りませんが、進行のペースはワンちゃんによって様々です。早く気づいて食事や水分のケアを続けることで、進行のペースを遅らせ、ご家族と穏やかに過ごせる時間を増やすことができます。愛犬の体調に合わせた無理のないケアを見つけていくことが大切です。
関連する病気
関連する便利ツール(無料・登録不要)
※ 本ページは病気の基本を知るための一般的な情報です。診断・治療方針は必ず獣医師にご相談ください。