動物病院で言われたら
ペルシャなどの猫ちゃんで
- 「腎臓に水の袋(のう胞)がある」
- 「遺伝子検査で陽性だった」
と言われた場合、多発性嚢胞腎(PKD)の可能性があります。
アイの、ひとこと
アイの、ひとこと
ペルシャ系の猫ちゃんに多い、腎臓に水の袋が無数にでき、ゆっくりと腎臓の働きを奪っていく遺伝性の病気です。
どんな病気?
生まれつきの遺伝子の異常によって、腎臓の中に液体が溜まった小さな袋(のう胞)が無数にできる病気です。年齢とともに袋が少しずつ大きくなり、正常な腎臓の組織を圧迫して壊してしまいます。最終的には慢性腎臓病(CKD)と同じような状態になり、一度壊れた腎臓の機能は元には戻りません。
気づきのサイン(初期症状)
- 初期は目立った症状が出にくい(無症状のままゆっくり進行します)
- 水をよく飲む・おしっこの量が増える
- 食欲が落ちてきている・ごはんを残すようになる
- 吐く回数が増える
- (進行すると)お腹が張ってくる、お腹を触られるのを嫌がる
かかりやすい子・特徴
- ペルシャ、ヒマラヤン、エキゾチックショートヘアなどで非常に多く見られる遺伝性の病気です
- アメリカンショートヘアやスコティッシュフォールドなど、ペルシャの血が入った猫種でも発生しやすい傾向があります
- 若い頃から少しずつ袋ができ始めますが、症状が出るのは中高齢(7歳以降など)になってからのことが多いです
診断に必要な検査
超音波(エコー)検査
腎臓の中に液体の入った袋(黒く丸い影)ができていないか、両方の腎臓に広がっているかを確認します。
血液検査・尿検査
腎臓の働きがどのくらい残っているか、血液中に老廃物が溜まっていないかを調べます。
遺伝子検査
血液や口の中の粘膜を使い、PKDの原因となる遺伝子の異常があるかどうかを確定させます。
治療の柱
対症療法(食事と水分)
のう胞を消す治療法はないため、慢性腎臓病と同じように専用のごはんと水分補給で、残された腎臓の負担を減らします。
輸液療法(点滴)
進行して老廃物が体に溜まってきた場合は、点滴で脱水を防ぎ、老廃物を外に出すのを助けます。
投薬治療
吐き気や高血圧などの症状が出た場合、それぞれを和らげるお薬を使って生活の質を保ちます。
費用について
費用は、無症状のうちの定期的な検査(エコーや血液検査)の頻度や、症状が進行してからの点滴やお薬の量によって大きく変わります。長く付き合っていく病気だからこそ、まずは治療計画とあわせて費用の目安を相談すると安心です。ご家庭のペースも含め、無理なく続けられる通院の範囲を主治医と話し合いましょう。ペット保険に加入している場合は対象になることも多いため、あわせて確認してみてください。
これからの見通し
のう胞が大きくなるのを止めることはできませんが、進行のペースには個体差があります。症状が出ないうちはこれまで通り穏やかに過ごすことができ、症状が出始めた後も、慢性腎臓病に準じたケアを続けることで生活の質を長く保ちやすくなります。まずは定期的な検査で進行度を見守ることが大切です。
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※ 本ページは病気の基本を知るための一般的な情報です。診断・治療方針は必ず獣医師にご相談ください。